FormToSSでGoogleスプレッドシートに出力した問い合わせデータに、「対応状況」や「担当者」といった管理用の項目を追加する際の、推奨設定を解説します。
データの安全性を確保するために参考にしてみてください
基本ルール:出力シートは直接編集しない
FormToSSは、データを出力する際、シート内の次の空いている行に書き込みを行います。
そのため、出力先のシートに直接手動で「完了」などのステータスを追記すると、次回のデータ出力時にその行が使用済みと見なされ、意図しない挙動の原因となります。
データの完全性を保つため、FormToSSの出力先シートは決して直接編集しないでください。

推奨構成:シートを分けて管理する
安全なデータ管理のため、以下の2つのシート(タブ)に分けて運用することを推奨します。
1. マスターシート
役割: FormToSSからのデータを受け取るだけのシート。
ルール: 一切、手動で編集しない。
2. 管理用シート
役割: マスターシートのデータを関数で参照し、「対応状況」などを管理するシート。
ルール: こちらのシートで自由に列の追加や編集を行う。

この構成により、元データを安全に保ちながら、業務に合わせた柔軟な管理が実現できます。
設定手順
詳しい設定手順を解説します。
FormToSSを使ってスプレッドシートとの連携が完了している前提の手順です。
まだ、FormToSSの連携が完了していない場合は以下のドキュメントを参考に設定を完了させてください。
1. 「管理用シート」を新規作成
スプレッドシート画面左下の 「+
」ボタンを押し、新しいシート(タブ)を追加します。シート名を「お問合せ管理」など分かりやすい名前に変更します。
2. QUERY
関数でデータを参照
作成した「お問合せ管理」の A1セル に、以下の関数をコピー&ペーストします。
=QUERY('出力専用シート'!A:Z, "SELECT *", 1)
この関数は、マスターシートのデータをリアルタイムに作業用シートへ表示します。
'出力専用シート'
の部分は、お使いの出力先シートに正確に合わせてくださいA:Z
の部分は、データが存在する列の範囲に合わせてください(例:A:G
)
3. 管理用の列を追加
お問合せ管理シートに参照データが表示されたら、その右側の空いている列に「対応状況」「担当者」「メモ」など、管理に必要な列を自由に追加して運用してください。

4. 応用設定(任意)
- 入力規則: 「対応状況」列にプルダウンリストを設置すると、入力が効率化できます。(メニュー > データ > データの入力規則)
- 条件付き書式: ステータスに応じて行の色を変える設定をすると、視認性が向上します。(メニュー > 表示形式 > 条件付き書式)
以上の設定により、データの安全性を保ちながら、柔軟な問い合わせ管理が可能になります。